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食用油の盲点。オメガ3脂肪酸の酸化が速い理由とは。

食用油には脂肪酸が使われていますが、その中でも不飽和脂肪酸はありとあらゆる油に使われています。
しかし、不飽和脂肪酸は酸化しやすいという点が盲点になっています。

不飽和脂肪酸をの中でも、体に良いえごま油やあまに油などに多く含まれるオメガ3脂肪酸は、
酸化が速い
ことで知られています。

オメガ3脂肪酸が酸化しやすい理由について以下にまとめてみました。

 

1.脂肪酸の分類

脂肪酸は、炭素が鎖状に連結しているところに水素が結合した形で構成されています。


脂肪酸は、連結している炭素の数の違いにより、

長鎖脂肪酸(炭素の数が14~22個)
中鎖脂肪酸(炭素の数が8~12個)
短鎖脂肪酸(炭素の数が6個以下)

 

という形に分類され


また、炭素の結合のしかたにより、

飽和脂肪酸
不飽和脂肪酸

という形に分類されます。

 

この内、不飽和脂肪酸の方が酸化の速度に影響します

 

 

2.飽和脂肪酸とは

飽和脂肪酸は、炭素どうしが2重結合することなく一様に炭素と水素が結合している脂肪酸です。
飽和脂肪酸を多く含む食材には、たとえばココナッツオイルがあります。

ココナッツオイルが多く含む飽和脂肪酸は、炭素の数が12個連結したラウリン酸中鎖脂肪酸)です
2重結合がない飽和脂肪酸は、構造的に強固になることにより酸素が結合しにくくなるので、酸化が遅くなります

飽和脂kaiかい

        

 

 

3.不飽和脂肪酸とは

不飽和脂肪酸は、部分的に炭素どうしの2重結合が生じている脂肪酸です。

不飽和脂肪酸は、

一価不飽和脂肪酸(オメガ9など)
多価不飽和脂肪酸(オメガ3、オメガ6など)

に分類されます。

 

 

(1)一価不飽和脂肪酸

  一価不飽和脂肪酸は、炭素の2重結合部が1か所のみ存在するものです。
一価不飽和脂肪酸にはオメガ9であるオイレン酸(炭素数18個の長鎖脂肪酸)があります。
オイレン酸は、オリーブオイルに多く含まれます。


オメガ9は構造式上、左から9番目の炭素の1か所のみに2重結合がおこるものです。

 

9の脂肪酸だよ新

         

       

 

(2)多価不飽和脂肪酸

多価不飽和脂肪酸は、炭素の2重結合部が2か所以上存在するものです。
多価不飽和脂肪酸にはオメガ3オメガ6というタイプがあります。
オメガ3にはアルファーリノレン酸があります。これを多く含む油としては、えごま油やあまに油があります。


その他、オメガ3に該当するものとしては、魚に含まれるDHA、EPAがあります。

一方、オメガ6に該当するものとしてはリノール酸があります。これを多く含む油としては、サラダ油などがあります。

オメガ3は構造式上、左から3番目の炭素で1つめの2重結合、オメガ6は左から6番目の炭素で1つめの2重結合がおこります。

 

 

3,6脂肪酸新

       

      

 

4.シス型脂肪酸とトランス型脂肪酸

不飽和脂肪酸は、

シス型脂肪酸
トランス型脂肪酸

としても大別されます。


炭素が2重結合する箇所で水素が隣り合って結合される不飽和脂肪酸をシス型脂肪酸
水素が対角になるように結合される不飽和脂肪酸をトランス型脂肪酸と呼びます。

 

以下に説明するとおり、シス型脂肪酸の方が、酸化の速度に影響します

 

 

a. シス型脂肪酸

シス型脂肪酸は天然にある不飽和脂肪酸です。
シス型脂肪酸の含有量が多い油は液化しており、

オメガ9系ではオリーブオイル、
オメガ6系ではサラダ油、
オメガ3系ではえごま油、あまに油、
などが該当します。

 

また、シス型脂肪酸は、2重結合部分で同じ側にある水素2個がとれていることから、その部分で
構造的に折れ曲がりが起き、そこに酸素が結合しやすくなります
そのため、シス型脂肪酸は2重結合の箇所が多くなると酸化が速まります

 

したがって、シス型では、一価不飽和脂肪酸(オメガ9など)よりも、多価不飽和脂肪酸
(オメガ3、オメガ6など)の方が、酸化が速くなり、

さらに、多価不飽和脂肪酸の中でも、オメガ3の方が、オメガ6よりも2重結合の数が多くなるので酸化が速くなります。

 

 

b. トランス型脂肪酸

トランス型脂肪酸の多くは人工的に出来上がった不飽和脂肪酸です。

トランス型脂肪酸は、2重結合部分で水素が対角に結合されることにより、その部分の構造的な折れ曲がりが起こらないようになっているものであり、不飽和脂肪酸でありながら、飽和脂肪酸のように酸化しにくい性質をもち、長持ちをします

トランス型脂肪酸がある程度含まれる油は固形化します。

例えば、マーガリン、マヨネーズが該当します。

また、シス型脂肪酸の中にも加熱されるとトランス型脂肪酸に変異してしまうものがあります。

 

 

 

酸化しないアマニ油が入った「にんにく卵黄」

にんにく卵黄

 

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