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青魚は健康によいが海は汚染されてしまっている

青魚を食べるということは、何かと有益なことが多いです。
青魚に含まれるオメガ3の不飽和脂肪酸の一種であるEPA、DHAなどは、脳を活性化させたり、
血液をさらさらにしたりします。
まさに青魚を毎日あるいは週に数回食べることは健康向上にとってプラスになることなのです。

 

魚は汚染物質を蓄えている

しかし、青魚を摂ることで問題になることがあります。
それは、私たちの社会生活によって海に放出された汚染物質を
魚が取り入れてしまっていることです

 

その汚染物質とは、工場から放出された廃液に含まれる水銀やダイオキシン、または
原子力発電所から放出された放射能などです。
ダイオキシンは近海に多く存在するため、近海に棲む根魚や青魚(特にサバなどの脂がのった魚)に多く含まれます。

とくに根魚(例えばカレイなど)は、一定の海域の底部に固着して生息するため、その海域が汚染されていると、
直接的な汚染物質の影響を受けてしまいます。

 

 

放射能汚染は日本海域だけの話ではない

一方、マグロやカジキなどの大きく回遊する青魚も、移動によって汚染濃度の高い海域を泳いでしまう可能性があります。

放射性物質は海流にのって遠くまで運ばれるものなので、日本から放出される放射性物質による汚染は、今や太平洋やその他の海域にいたるまで拡大していると思われます。

程度の差はありますが、放射性物質の発生源からかなり遠くに生息する魚にも、少なからず放射性物質が含まれていると考えた方がよいと思います。

なお、放射性物質の放出は日本だけに限るものではありません
ヨーロッパを始めとする先進国の近海では、過去に放射性廃棄物の流出が度々発生しています。

 

 

食べようとしているその魚、水揚げ場所はわかりますか

日本から水揚げされた魚が外国に輸出され、缶詰となって日本に逆輸入されるものがあります。
缶詰のフタを見ると、表記されている原産地国名が外国になっていますが、
実は日本で獲れた魚が使われているということがあるのです。

また、国内の○○産の魚もその場所の沖合で漁獲がされたものとは限りません。製造場所と水揚げ場所は同じとは限らないということは認識しておく必要があります。

実際、食卓に上がる魚はどこで水揚げされたものなのか、消費者には把握しずらいところがあります。

 

 

 

大きい魚ほど汚染度が高い

しかし、食べる魚の種類によって、汚染物質の含有量は抑えることができます。

青魚の場合ですと、小さい魚の方が汚染物質の含有量が少ない傾向にあります。
魚を食べる場合は、なるべく小さい魚を食べる方がよいのです。

マグロなどの大型魚は食物連鎖の頂点に近いので、かなりの汚染物質を含んでしまっています。
例えば、マグロに高濃度の水銀が蓄積されていることはよく知られていることです。

一方、食物連鎖の底辺にいる小型魚のイワシは、大型の青魚に比べれば取り込んでいる汚染物質の量は、少なめです。

 

ただし、魚の汚染量は目に見えないものなので、成長期の子供は食べないようにした方が無難です。

 

 

 

イワシを食べる場合の注意点

イワシはEPAやDHAを多く含むので、積極的に摂りたい魚です。

なお、イワシを食べる場合は、寄生虫(アニサキス)を避けるために刺身ではなく火をとおして食べるようにした方が安全です。
また 、焼き魚の黒こげの部分には、ヘテロサイクリックアミンという発がん性物質ができます。この物質は肉や魚を焼くと必然的に発生するもので、焼き肉よりも黒こげが多い焼き魚の方に多く発生します。

この物質は大量に取り入れなければ大丈夫かと思われますが、黒こげはなるべく取って食べるようにしましょう。気になるのであれば煮魚にしてもよいかと思います。

また、汚染物質は少なめとはいえ、部位によっては汚染濃度が高くなっているところがあります。
汚染物質がたまりやすい内臓は避けるようにしましょう。

その他、イワシを食べる上での注意点として挙げられるのは、痛風の原因となるプリン体が多いことです。サバやアジなどよりも多く含まれていて、缶詰には特に多く含まれます。この点は注意して食べるべきです。

 

 

 

 

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