糖尿病を予防、またはその症状を悪化させないためには、食事制限や食事療法の他に
運動を行うことも不可欠です。
その運動とは、軽く継続した運動の中に中強度の運動を混ぜるというもので、方法としては、いつでも手軽にできるウォーキングがポピュラーです。
ウォーキングの条件としては、別のページ(⇒こちらのページもご一読ください)でも紹介した中之条スタディが示す条件が適していると考えられています。
なぜなら中之条スタディは生活習慣病を予防するための運動の条件を実際にモニターによって
実測したデータから算出したものだからです。
なお、これは症状を悪化させない方向にもなると思われます。
また、中之条スタディによれば、糖尿病予防のための望ましいウォーキングの方法は、
軽く長めのウォーキング(1日あたり歩数8000歩以上)の中に 中強度の運動(20分以上の早歩き)を取り入れることとなっています。
(ただし、歩数が12000歩以上、中強度の運動40分以上は逆効果の恐れがあり推奨できない。)
(以下追記 2017.11.15付け)
なお、中之条スタディの研究に取り組まれた東京都健康長寿医療センター研究所の青柳幸利氏により
総括的な生活習慣病予防のためのウォーキングの条件として最も望ましい数値が推奨されています。
その数値とは、
1日のウォーキング歩数 8000歩
内、 早歩きウォーキング時間 20分
であり、この条件で体を動かすのが望ましいとされる黄金律の値です。
この値は、中之条研究で算出された糖尿病予防の条件値に合致するものですが、これが糖尿病のみならず全体的な生活習慣病に適応した固定値として、推奨されています。
このあたりのことが記されている本が発刊されています。
(2017年10月初版発行)
↓ 以下の画像をクリックすると概要が見れます。
あらゆる病気は歩くだけで治る!【電子書籍】[ 青柳 幸利 ]
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1000歩を普通に歩く時間は、平均で約10分です。
これを8000歩に換算すると、1時間20分ぐらいになります。
(高齢者の場合は、1時間30分~2時間弱ぐらい)
この時間は、実際に歩いてみると、以外と長いものですが、
この中で早歩きを20分入れれば、8000歩の所要時間を1時間ぐらいに近づけることは可能です。
以下にウォーキングの方法やポイントについて、本の要点をかいつまんで記述します。
詳しいところは本をご一読いただければと思います。
☟
8000歩という歩数は1日の中での合計値なので、たとえば、夕方の30分間を早歩き20分入りのウォーキングの時間に決め、その他の時間帯で普通ペースのウォーキングを行うようにしてもよいのです。
普通ペースのウォーキングには、歩きによる通勤、通学、買い物などを充ててもよいようです。
まずは万歩計を用いて、自分の所要時間がどれぐらいかを把握をしておくのがよいと思います。
なお、8000歩は平均値として考えるのがよいです。8000歩をまず中心値に置き、たとえば、その日は10000歩ぐらいとか多めに歩いたら、その翌日は6000歩に減らして歩くのでもよいそうです。
また、体の調子などに応じて、その日を歩くのをどうしても休みたいならば休んでも構わないのです。
要は無理をせずに行うことであり、いきなり8000歩、早歩き20分の実施がきついのであれば、それより少ない歩数と時間で始めていくのでもよいのです。
また、1日の運動としてのウォーキングが終わったからと言って寝転がるのではなく、日中はこまめに動くことを取り入れるようにするべきです。とくに血糖値が上がりやすい食後に体を動かさないのはよくありません。
また、早歩きの効果は20分ぐらいで頭打ちするようです。早歩きの時間が20分を超えて30分になったとしても、効果はそれほど変わらないそうです。
よって、20分だけはしっかりと早歩きをするというスタイルでよいそうです。
(早歩きの20分間も連続の必要がない合計値です。ただし、ダイエットが主目的であるならば早歩きは20分間連続にした方がよいそうです。)
(以上追記終わり)
また、早歩きのペースは、2人で歩く場合に何とか会話ができるぐらいがよいとされており、
できれば大股での早歩きが望ましいとのことです。
また、ウォーキングには無理をしない(息を切らさない、足腰を痛めない)程度の坂道歩きなどを取り入れるのもよいといわれています。
坂道歩きは、重い糖尿病の人に対して症状を改善させるという研究結果があります。
その他、早歩き入りのウォーキングは
朝起きてからすぐには行わないこと、できれば夕方に行うのが望ましいです。
また、空腹時には行わないことも大切です。
食後30分~2時間の間で行うのがベストです。
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